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【実体験】元商社マンが新卒採用の面接官として感じていたこと

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就職活動、シューカツ。これは日本の大学生にとってビッグイベントなのは間違いありません。私自身、就職活動をしている時は、毎日緊張したものです。

面接は、学生を選び、そして学生に選ばれる相互コミュニケーションの場です。しっかりと準備して、自分にピッタリと合った就職先を見つけて欲しいものです。

数多くのOB訪問を受け、数十名の学生を面接してきて感じた私見を以下ご参考までに記載します。

 <目次>

事前準備は十分か?

OB訪問や会社説明セミナーには必ず行きましょう。雰囲気が分かりますし、何より行かないと事業内容について質問されても全く説得力のある答えが出来ないでしょう。

自己分析をしっかりと行いましょう。あなたは何に力を入れてきたのか(学生時代に力を入れた活動、またの名をガクチカ)、何が得意なのか、軸は何なのかを突きつめておかないと面接でしっかりと回答出来ません。

私がオススメするのは、我極館より出版されている絶対内定シリーズの本です。全部揃えるとお金はかかりますが、しっかりと就職活動が成功すれば安いものです。費用対効果の高い投資と思って直ぐに手をつけるべきです。

絶対内定 | 書籍 | ダイヤモンド社

 

また、可能ならば両親に色々と聞いてみるのもいいでしょう。何十年と社会人を経験している両親からは、ちょっと気恥かしいかもしれませんが、友達視点とは異なる意外といいアドバイスが貰えたりします。

 

面接の流れを把握しているか?

面接の流れは把握してから臨むべきでしょう。大抵は、5分アイスブレーク、20分質疑応答、5分締め括りといったスタイルです。企業によっては、ケース面接(ガソリンスタンドは全国に何店舗あると考えますか?自身がラーメン屋を経営することになったらどんな戦略を取りますか?など)や集団面接形式のところもあります。今の時代、インターネットである程度事前把握も出来ますので、しっかりと調べて心の準備をしておくのがベターです。

 

評価のポイントを理解しているか?

面接で、どんなところが評価されていると感じますか?それぞれの企業ではチェックするポイントがある程度絞られていることでしょう。例えば、以下のようなポイントがあるでしょう。

目標設定

  • しっかりと目標を設定出来ているか
  • 粘り強く取組み、成果を挙げているか

行動力

  • 自分自身で決断して行動しているか
  • 周りを引っ張っているか

チームワーク

  • 一人よがりになっていないか
  • 組織のために何かアクションを起こしたか
  • チームを支えたか

コミュニケーション

  • 自然な会話ができるか

 

群衆から抜け出す戦略はあるか?

面接官は1日に10人以上との面談を行い、正直に申し上げると印象の薄い学生のことはどんどん忘れてしまいます。これは、面接官も人間ですので、どうしても仕方のないことでしょう。逆に言うと目立つ学生については、「あ、あのテニス全国優勝の彼ね」と言う具合に記憶に残っているのです。その意味では、何か目立った実績を挙げている差別化された人は採用されやすいと言う構造にもなっています。

私が携わった中には、お笑いコントをサークルでやっていて、ネタを披露してくれた方がいましたが、今でも記憶に残っています。

悩ましいのは、目立った実績がない場合です。この場合、戦略的に今までやって来た活動からアピールするポイントをひねり出して面接に臨まなければなりません。例えば、部活で目立った実績は残せなかったが、部活の運営費を集めるためにクラウドファンディングを活用していくら集めたとか、分析のために新たに映像データベースを導入して勝利に貢献したとかです。ノーガードで行くよりは合格率が上がるでしょう。

尚、目立った実績とは以下をイメージしています(あくまで一例)。

  • スポーツの大会での実績
  • 文化活動での実績・表彰
  • 難関資格試験の合格
  • 外資系金融機関でのインターンシップ
  • 海外留学(最近では1年の留学はザラですね)
  • 特殊語学の習得
  • アルバイトでの実績

アルバイトでの実績は、なかなか難しいところもあります。

学生:「焼肉屋で100万円の売上げに貢献しました!」

面接官:「じゃぁ、その焼肉屋に就職すればいいじゃん・・・」

という気持ちにならなくもないです。

その経験を志望企業にどうやって活かせるのかをしっかり伝えればアピールになるでしょう。

 

質問の意図を理解しているか?

自分が話したいことばかり、話していませんでしょうか。面接官には評価ポイントがあり、意図を持って質問をしています。前項の評価のポイントを頭に入れ、面接官が何の情報を把握したいのか考えながら回答するようにしましょう。

状況把握系

  • 目的、目標、難易度、人数構成、期間等

役割把握系

  • リーダーかサポート役か、なぜその役割なのか

行動把握系

  • 課題は何だったのか、何をしたか、なぜそのようにしたか

結果把握系

  • 最終成果は、周囲の評価は、学びは、反省は

 

印象点に気を配っているか?

面接官も人間なので、印象は結構頭に残ります(履歴書の写真含め)。私は、絶対内定シリーズの本に従い、大手百貨店の写真室にて撮影をしてもらいました。これもアルバイトの身としては大きな出費でしたが、コストではなく投資と割り切りました。

私見ですが、印象の良い学生の特徴を以下ご参考までに挙げておきます。テクニックと言えばそれまでですが、頑なに自分のスタイルを貫くよりも、いくつか取り入れるだけでも印象アップに繋がるかも知れません。

  • 傾聴姿勢
  • にこやかな表情
  • ハキハキした喋り方
  • 背筋がしっかりと伸びている
  • 適度なアイコンタクト
  • 簡潔で分かりやすい説明
  • 革靴を磨いている
  • スーツ、ワイシャツ、ネクタイがピシッとしている
  • 自分の言葉で話している
  • 感謝する

逆に、こんなことがあれば注意した方が良いと思います。

  • 話が無駄に長く、要領を得ない
  • 回答が質問の答えになっていない
  • 型にはまった回答に感じてしまう(時には大事ですが・・・)

 

最後に何かありますか?

定型的ではありますが、殆どの面接で最後にこう聞かれるのではないでしょうか。スマートな回答は、簡潔に自己アピール(話すチャンスがなかったけど、伝えておきたいこと)をして、ありがとうございましたと締めくくることです。私見では、「最近の経済情勢が御社に与えるインパクトをどうお考えですか?キリッ」と言うような質問は避けたほうが良いでしょう。なぜなら、面接官も真剣に考えて回答するわけですから、そこに学生から気の利いたコメントを返せなければ「何だ、賢いアピールか」と思われてしまいます。何よりその時点で面接の評価は大方決まってしまっています。そこで評価がひっくり返る可能性はあまりないので、無難なまとめ方が「正解」と言うことになると感じています。

 

まとめ

面接は入社志望度が高ければ高いほど緊張してしまうものです。しかし、今からジタバタしても仕方ありません。今までの学生生活における活動が総合的に評価されるタイミングなのです。逆に、今までしっかりと実績を積み重ねて来た人にとっては、評価を受ける楽しい季節とも言うことが出来るでしょう。とはいえ、実績に自信のある人も、OB訪問や就職活動対策本を通して表現のテクニックは磨いておきましょう。

就職はスタートであり、ゴールではありません。しかし、スタート地点に立つことはとても大事なことです。Good Luck!

この記事が少しでも参考になり、希望の就職先から内定を獲得することに役立てたのならば嬉しいです。

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