藤田田『ユダヤの商法〜世界経済を動かす〜』から学ぶ成功法則
書名:ユダヤの商法 世界経済を動かす
著者:藤田 田
出版:KKベストセラーズ
日本マクドナルドの創始者として知られる藤田氏。その時代背景は古いのですが、「ユダヤの商法」を基礎とする商売でお金を儲ける原理原則は驚くほど不変です。
藤田氏は、ダイヤモンドからカトラリーといったものまで多様な貿易で世界のユダヤ人商人相手に取引をしてきました。そんな藤田氏が商売の手本としてきたのはまさにその相手であるユダヤ商人の考え方でした。
ピカソ、ベートーベン、アインシュタイン、マルクス、キリストなど、歴史上の偉人にはユダヤ人が多く登場します。
ビジネスパーソンにとって、きっと学ぶことの多い一冊です。
78対22の法則
これは、人間の力では、如何ともしがたい大自然の法則のようです。
- 正方形とその内側に内接する円の面積
- 空気中の窒素と酸素の割合
- 人間の体の水分とその他の物質の割合
世の中に出回っている金を100とすると、78を握っているのが富裕層であり、この富裕層を相手にすればビジネスは成功するとのことです。
美味しいものを心ゆくまで食べること
ユダヤ人が人生の目的を問われたらこう答えるとのことです。ユダヤ人が働くのは食べるためであって、ユダヤ人の最高の楽しみはタキシードを着て最高級のレストランで贅沢な晩餐をすることのようです。ちょっと言い過ぎな気もしますが、セカセカと仕事をこなす日本人とは対照的に、ゆっくりとディナーを楽しんで英気を養っているということでしょうか。
徹底した金銭教育
子供の頃から徹底した金銭教育を受けているため、経済的なセンスが優れているとのこと。子供の小遣いは定額ではなく、例えば芝刈りをしたら10ドル、牛乳を運んだら1ドルといった具合に完全能力制が一般的なようです。こういった環境で育っているため、お金を稼ぐために子供の頃から知恵を絞り出すトレーニングをされているということでしょう。
納得するまで質問する
徹底して質問し、自分が納得するまで取引はしないようです。そのために徹底的に学習をするとのこと。私も米国の大学に留学していた頃、ユダヤ人のクラスメートが教授にあれこれと熱心に質問する姿が印象に残っています。
儲けはイデオロギーを超越する
資本主義や共産主義といった違いは見解のちょっとした違いに過ぎないと見做すようです。相手のイデオロギーや思想とは関係なく、当たり前のように自由に交易し、どうすれば儲かり、人間がより幸せになれるかという考えを重要視しているようです。
まとめ
ユダヤ人のビジネスパーソンと接点のある人は感じたことがあると思いますが、彼らはビジネスミーティングでとても頭の回転が早く、本質を突き、質問を沢山してきます。外資系金融機関のエグゼクティブ層にユダヤ系の方が多いのもこういったことが理由なのではないでしょうか。ロスチャイルド家を始め、ユダヤ系の商人は世界に大きな影響力を持っているようです。この本を実際に精読され、さらに深くユダヤの考え方を学んでみるのは如何でしょうか。
少しでも参考になったのであれば嬉しいです。
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